清越坊の女たち~当家主母~

2021年「当家主母」

この物語は二人の女性の対立から始める。織物の技術と経営手腕を評価されて女将となり厳格に家中を切り盛りする正妻・沈翠喜と、没落した名家の令嬢で、官妓に身を落としていた所を当主・任雪堂に落籍された曾宝琴。雪堂は初恋の相手を苦界から救った喜びに舞い上がり、家財を貢いだため翠喜は当然、激怒する。彼女は雪堂に正論をぶつけ、正妻としての立場を守る事はできたが、雪堂の心は宝琴の所にあった為、清越坊の屋台骨を背負って孤軍奮闘を続ける事となる。

序盤、何話かを観て…任兄弟に腹立ちすぎて観るのやめようかとも思ったのだが、登場人物の心の動きの描写が面白く、やっぱり観続けた。
とんでもない事をやらかした弟・任如風。彼も馬鹿だけど根は優しい子で、後に苦しい経験を積んで成長していく。
派手な妻妾バトルで始まる物語だが、この話の主眼はそこではない。
沈翠喜はやがて、この時代の女性を苦しめる封建的な価値観と戦う。初めて愛し愛された人を失った後も戦い続ける。曾宝琴は序盤では敵役に見えるが、物語が進むにつれて彼女が苦しんできた背景が見えてくる。
翠喜の侍女で秀才の林舒芳、宝琴の侍女で自由に恋する如意など、女性たちは皆それぞれのやり方で古い風習を破っていく。
水の都・蘇州の美しい風景の中で束の間、魏良弓が登場する幸せな場面が印象に残る。邦題が示すように、自分の考えで自分の人生を生きようとする女性たちの物語だった。

地図
姑蘇:蘇州の古名

▶︎その頃の日本
1716年 徳川吉宗、第8代将軍となる(享保の改革)

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