2014年 「鏢門」
鏢局とは、清代に栄えた運送・警備・保険を兼ねた仕事。
辛亥革命の時代。日本では明治から大正に変わる頃。時代の持つ雰囲気が最近の映画では「ゴールデンカムイ」を連想させる。
不安定な世情の中、土匪などの盗賊から貴重な荷を守る鏢局の掟は厳しい。
主人公の劉安順は武芸のみならず、筋を曲げず掟を貫く気骨を師匠である戴海臣に買われ、後継者として師匠の娘・戴戎と結婚する筈であった。
しかし真面目で融通のきかない性格の安順は鏢師たちの反感を買う事も多かった。幼馴染の許嫁・戴戎や弟分・李希平はそんな安順を心配していた。
安順は失策とも言えぬほどの失策の責任をとり、太谷の大鏢頭を辞して無一物の鏢師として北京へ旅立つ。
北京で任された廣順鏢局は実質、安い宿屋となっており、安順は苦心して鏢局としての仕事を手にいれる。
北京の鏢局は皇族の庇護を受け土匪ともつきあいがあり、安順は荘親王家の姉弟や土匪の大親分・路宗山の娘、路瑶婷を警護する事となる。
傍若無人だが美しく魅力的な路瑶婷は安順に接近。北京を訪れた戴戎は路瑶婷に嫉妬。密かに戴戎に恋心を抱く李希平は複雑な思いにかられる。
路瑶婷に一目惚れした土匪・山猫は瑶婷を誘拐。瑶婷は山猫に安順を自分の婚約者と言い、山猫は安順を宿敵と思い定める。
誰にでも優しく、苦労を物ともせず頑固な息子についていく安順の母、数奇な生い立ちで凶暴な性格に育った「坊っちゃま」を守る事に人生を賭けている張端和、常に時の政権にへつらい安順を目の敵にする賈克木、凸凹コンビ・エルへと佟哈…それぞれの生き様が動乱の時代を彩っている。
時代は大きく変わり、政権も、物資の輸送手段も変わる。幼なじみ3人の関係すら変わってしまい、昔ながらの鏢局を続ける事は難しくなるが、いつの時代も変わらないものとは…。
安順にはその答は明白だ。答を持って生きている者は強い。
人によって答は違うと思うが、最後の戦いはそれを物語っているように思える。
太谷:安順たちの故郷
北京:安順が活躍した都
史実
▶︎その頃の日本
1914年 日本がドイツに宣戦布告
1915年 日本が中国にいわゆる21ヵ条の要求を提示